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2022.06.03

Episode 2 | DJ 辰

仙台を活動の拠点とし、数々のイベントではDJとしての表の顔を持ちつつ、映像関連会社経営、ジャズ喫茶経営、と多岐にわたって活躍するDJ 辰。今や東北を代表するDJの一人となった “DJ 辰” であり経営者 “辰(TATSU)” の「伝えるべきストーリー」。

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Wassup 辰!元気?最後に会ったのはちょうど昨年のSHIROFES.で一緒に青森駅まで帰ったあの日以来、ちょうど一年やね。今年もやってきたよ、SHIROFES.が!例年にもまして今年もメンツがヤバイことになってるんだけど、辰的な今年の見所は??

Teeさんご無沙汰してます。今年もやってきましたね!
コロナ禍でオンライン開催などを経て、今年はようやく有観客の現場が戻ってきそうです!
今まで当たり前にあった本物のダンスを現場で見れる環境って本当にありがたい。舞台は市内から車で15分ほどの場所にある「星と森のロマントピア」となり、場所もゲストもますますパワーアップしています!

そうやね。久々の有観客がもどってくるって事はすごい楽しみやね!参加者で辰が個人的に注目してる出場者、この人見るの楽しみ!的なダンサーは? 

Poppin’のJenesです。とにかく現場に足を運んでいる。一番遠いところだと沖縄で会いましたが「あ、また会ったね~!」的な事が多々あります。彼のダンスの厚みは日々の練習に加え、色々な現場に足を運び経験を積んできたからこそ出てくるものかと思います。国内・海外から支持をうける彼は今東京にいますが、同郷(仙台)としてSHIROFES.での活躍が楽しみです。

今年辰は”DEADLY DUO”のALL STYLE(ジャンルわけされていない)バトル担当やけど、回す時にどういうことを意識してる?また、SHIROFES.にむけて用意は始めてる?

会場の雰囲気に曲名でアンサーしたり、曲をループさせリアルサンプリングをしたり。ダンスだけではなく音楽の面からも気付きがあったり、イベントを楽しめるよう意識しています。
ALL STYLEは勝ち上がってくるダンサーでかける曲が全然変わってきます。
SHIROFES.に向けてもそうですが日々アンテナをはり、選曲の引き出しを増やすように心がけています。

会場の雰囲気にアンサーする、ってすごいレベルの話がいきなりでたな!過去にやった例をおしえて。そして、これって、曲の知識がある程度ある人向けのマニアな感じにならない?w 

今年の2月に”lollapalooza”というLockのイベントが福島で開催されました。
コロナ禍やウクライナ情勢で不安定な世の中ですが、終始素晴らしいホットな空間でした。その雰囲気に対し「Unity pt1」という曲でアンサーしたり。福島出身のRyuhei The manさんが亡くなり今年2月で一周忌になるのですが同月に遺作の新曲がリリースされました。福島開催のイベントだからこそ追悼の意味を込めその曲を決勝にスピンしたり。
ループさせサンプリングをした話しについてこちら McCoy Tyner – Trident 後編
あ、完全に僕の自己満足でマニア向けになってしまったかも!?笑

辰、俺も知らないような原曲カバーとかよくかけるじゃない?曲の情報収集(ディグ)はどうやってる?皆めちゃ興味あると思うので、教えて。あ、企業秘密だったら話せる範囲でいいので。w

ジャズ喫茶を経営している手前、好きな曲のジャズカバーやサンプリングソースなどもDIGしています。逆もしかりでジャズをサンプリングしたHip Hopを探したり。好きな曲をベースに年代やジャンルを行き来し掘り下げていってます。

定額制の音楽サブスクリプションが進む中でも辰はレコード屋でディグってるけど、今、デジタル vs フィジカルのディグの割合は?

デジタルのみ販売しているアーティストも多々いるので、近年は50/50になりました。
サブスクであれば好みの曲がオススメとして自動で表示され、簡単に情報が手に入る時代ですが、曲の消費感が否めない。
レコード屋では自分の好きなコーナーを片っ端からDIGします。ジャケ買いや偶然出会うレコード、店主からアンセムを教えてもらえることも。一見遠回りしているかもしれませんが、振り返ってみると自分の身になっているのが後者なんだと思います。

DJ以外の仕事も日々バリバリやってて今では、映像会社の”UGcrapht”が13年目、ジャズ喫茶の”PABLO”が5年目と、超多忙な日々だと思うけど、どういう割合でそれぞれフォーカスしてるの?そして、休みとかちゃんと取れてる?

休みは一年で片手におさまる程度しかありません笑
ジャズ喫茶の建物が二階建てで、一階がジャズ喫茶、二階が映像会社となっています。映像制作をしつつ、コーヒーを淹れたりレコードをかけたり。初代マスターのジャズレコードをかけているとDJでスピンしている曲の原曲を発見したり。はたから見ると三足の草鞋をはいているように見えるかもしれませんが、僕の中では全てが繋がっていてクロスしている感じです。

仙台でジャズ喫茶PABLOを構えて5年で、地元の方々に愛されるお店として定着してきてると思うけど、辰自信が震災の影響をモロに受けたり、平坦な道のりではなかったと思うんですが、最初にPABLOを立ち上げよう!!となった時の転機というか、そのストーリーを教えて。

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震災直後のPABLO

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映像を設立した1年目に震災に。映像制作する手前、カメラやパソコンを使うのですが電気がないと何もできない。自分の無力さを痛感した瞬間でした。その時は60歳過ぎたら衣食住の何かに携われたらなとふんわり思っていました。
転機になったのは2014年にアメリカ4000kmの旅をしたことです。
そこで感銘を受けたカフェがあり、そこからPABLO復活ストーリーの歯車が回り始めました。(詳しくはこちら
PABLO初代マスターはカメラやっていて、自転車乗りで、レコードが好き。
僕は映像でカメラをまわし、自転車では東北一周や宗谷岬から仙台まで縦断したり、レコードが好きでDJをしている。
カメラ、自転車、レコードの共通点が、やろう!と思った決め手でした。

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現在のPABLO(奥に映っている自転車は初代マスターのもの)

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映像会社にPABLOに超多忙を極める辰だけど、DJもここまで続けてきて、今では辰のDJに憧れてDJ始めた、って子もいると思うんだけど、辰がDJとして歩んできたこれまでを振り返ってシャウトをあげたい人とそのストーリーを教えて。

ダンサーはTacさん(Pop)、Sei(Lock)さんとPogさん(Lock)、Yuskiさん(Break)です。
ダンスシーンが大きくなる前から東北をレペゼンし、どのジャンルでも背中で語ってくれる先輩方。僕が東北でDJを頑張ろうと思ったのはこの先輩方がいたからこそです。
DJはもちろんDJ 4OURの皆さんです。BatsuさんのLesson・Wednesday、Marさんの三飯Mixテープを擦り切れるくらい聴いてました。学生の頃はじめて買ったDJ機材がCDJなのですが、TeeさんがAdhipのイベントで使っていたのを見て即購入したのを今でも覚えています。

懐かしい!CDJが出た時はセンセーショナルやったね!
ちなみに辰の自宅でのDJセットアップはどんな感じ?

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自宅のターンテーブルはTechnics SL-1200とPioneerのミキサーです。
クラブイベントやダンスバトルなど「曲を繋げる」ことを目的としたセットです。
そしてジャズ喫茶のターンテーブルはGarrard 401。スクラッチなんからしたらぶっ壊れます笑

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ジャズ喫茶ではLPを作品として「A・B盤の流れを聴かす(曲を繋がない)」ため、ミキサーはありません。イコライジングするのはプリアンプのMcIntoshです。

仙台は震災の影響も受け、本当に大変な時期をくぐり抜けてきたと思います。そんな中頑張ってカルチャーを推進してきた辰から皆へメッセージをよろしくお願いします!

東北のダンスカルチャーが一番好きです。
ただ、震災などで「今」の当たり前が一瞬にしてそうじゃなくなることがあります。
命があればなんとかなる。
先輩方が築き上げてくれたシーンに感謝し「今」を全力で楽しんでいきましょう!

映像制作会社
株式会社ユジクラフト(UGcrapht Inc.)

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ジャズ喫茶
COFFEE&SESSION PABLO

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DJ辰
@djtatsu1985

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Story to be told… 伝えるストーリー

DJでありBboyとして長くアーバンカルチャーに携わってきたDJTeeが監修するインタビューするコンテンツ。
ストリートダンスをはじめとするアーバンカルチャーは独自の方法でこれまで進化し続けてきました。日本でも古くはクラブで輪っかを作って踊っていたHIPHOPダンサー、暗黙の了解で使用が許された公園で練習に励むスケーター、フリースタイルバスケットボーラー・・・近年では日本から世界で大活躍する表現者が沢山増え、また競技化が進むSKATEBOARD、BREAKINGではアスリートと呼ばれるようになり、自分たちが活躍した時代と比べると、社会的な追い風も手伝い急速に認知が高まってきたと日々感じています。
このSHIROFES.では開催当初からストリートダンスを筆頭に、ダブルダッチ、フリースタイルバスケットボールなど、さまざまな人気アーバンカルチャーコンテンツを取り上げ、日本を代表する参加者を毎回招聘してきました。そんな表現者である彼らの内面的なストーリーをより多くの人に伝えたい、という思いでこの「Story to be told…伝えるストーリー」の連載を開始させていただきました。表現者である彼らが何に影響を受けて、何を思い、彼らの「今」に辿り着いたか、そういうストーリーを伝える事で彼らの魅力が一層深まると共に、それぞれのアーバンカルチャーへの理解がより一層高まることを切望しています。ストリートのヒーローである彼らの事を知り、より好きになり、彼らの事を今後さらに応援してくれれば本望です。肩肘張らずに彼らの生の言葉を楽しんでください! Peace.  by Tee

DJ Tee @teeplaysitcool

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